メン喰い日和

家庭パスタの食材使いきり節約レシピ

そら豆のパスタ①トマトソース

 

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こんばんは。ご訪問ありがとうございます。

食材使いきりの節約術で作る家庭パスタ。今回の食材テーマは「そら豆」です。

 

★そら豆の季節

無骨なさやを開けて、ふかふかのベッドでスヤスヤ眠っているかのようなそら豆を見る度に、大事に大事に育てられ守られた、まるで箱入り娘みたいに思えます。大きなさやの中にあるのは、たった3、4粒。なんとも贅沢な暮らしぶり。

さて、そら豆の季節です。この時期を楽しみに待つようになったのは、ここ最近の5〜6年のこと。我が家ではそら豆といえば、おつまみのスナックに入っているものくらいしかお目にかかったことがなく、食材としてのそら豆とは無縁の食生活でした。

たまたま目にした料理本に『そら豆のパスタ』が紹介されていて、それがなんとも美味しそうで、自分でも作ってみたくなったのがきっかけで、一時期すっかりそら豆にハマりました。

数あるさや豆の中でも、そら豆は季節限定。年中手に入るものではないのでスペシャル感があります。

デパ地下で今年は2月末に初めてその姿を見かけたものの買いそびれ、その後パッタリと入荷せず、ヤキモキしていましたが、3月末に待望の再入荷。大きなパックで10本入ったものを買い、嬉々として帰路に着きました。

その3日後のこと。なんてことでしょう。近所のスーパーで10本入り200円の激安パックを見つけます。デパ地下の半額以下です。これを買わずにどうする!と悔しさ半分ながら追加で購入です。

パスタに使ったのはうち13〜14本、粒でいうと48個ほど。1人分5〜6粒の計算です。ケチケチしながらも一週間ほど「そら豆三昧」で旬を満喫しました。そら豆の旬は4〜6月とのことなので、まだまだ楽しむことができそうです。

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★そら豆のトマトソーススパゲッティ

◆材料(2人分)

スパゲッティ      120g

そら豆         12粒

ミックスビーンズ(水煮) 大さじ3

ミックスビーンズの煮汁  大さじ1くらい

ベーコン(1㎝幅に切る)1枚

ニンニク(みじん切り) 1片

タマネギ(薄切り)   1/4個

トマトソース       大さじ5〜6

無塩バター       5g

イタリアンパセリ(乾燥)適量

オリーブオイル     適量

粉チーズ        適量

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 ※写真の材料は1人分の分量です。

 

◆下準備

そら豆はさやから外して熱湯で1分間下茹でし、薄皮を剥いておく。

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◆作り方

  1. フライパンにオリーブオイルとニンニクを入れて弱火にかけ、ニンニクの香りが立ったらタマネギを入れて炒め、タマネギが透き通ってきたらベーコンを加えてゆっくり加熱する。

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  2.  ベーコンから脂が出てきたら、ミックスビーンズと下茹でしたそら豆を加えて全体を炒め合わせ、ミックスビーンズの煮汁、パスタの茹で汁お玉1杯、トマトソースを加えて強火で煮立て、煮立ったら弱火で煮詰める。

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  3. 茹で上がったスパゲッティとバターを加えてソースと混ぜ合わせ、お皿に盛り分け、イタリアンパセリを振って出来上がり。

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    ※お好みで粉チーズをかけてお召し上がりください。

そら豆のほっくりした食感と、素朴な甘みとほろ苦さが春を感じさせてくれます。(もう初夏の方が近いかな?とも思いますが。)存分に味わうにはそら豆の数はちょっと足りない気がして、“豆“の存在感を出すのにサラダ用に常備している水煮のミックスビーンズを足しました。 いつも香りづけに使う白ワインに替えて、ミックスビーンズの煮汁を使いました。なんとなく豆の風味が増したような気がします。ミックスビーンズ、全くもって、まめまめしい働きです。トマトソースの酸味も豆の甘みを引き立ててくれるようです。トマトソースの赤に、そら豆の明るい緑が映え、彩りも鮮やかに仕上がりました。自分が誉めなくて誰が誉める?と今回も誉めて自分を伸ばします。

 

★ちょっと無駄話〜そら豆と童話

そら豆で思い浮かべるのはグリム童話の『藁と炭とそら豆』のお話。グリム童話らしいシュールなお話で、初めて読んだ時〜ほぼ半世紀前〜には、子供ながらもその後味の悪さにちょっと気が滅入りました。ご存知の方も多いと思いますが、あらすじをザッというと;

ある家の台所から、たまたま運よく使われずに命拾いをした藁と炭とそら豆が、良かったね〜と互いの幸運を喜んで3人で旅に出たところ、橋の無い川岸にぶつかって、さあどうしよう。藁がみんなを渡らせようと、横になって長い体を向こう岸に渡し、橋の代わりになってくれました。最初に炭が藁の橋を渡ろうとして上に乗ったけれど、炭の火が藁に燃え移り『ジュッ』。藁は燃え、炭も一緒に川に落ちてしまいます。それを見ていたそら豆は、おかしくって大笑い。ついにはお腹が裂けてしまいます。途方に暮れるそら豆。その時たまたま通りかかった仕立屋さんが、お腹が破けたそら豆を見て、こりゃ大変と、そら豆のお腹を縫ってくれるのだけれど、黒い糸しかなかったので、縫い目がくっきり目立ってしまいました。そら豆に黒い縫い目があるのはそのためなのです。

というようなお話だったと思います。

“人の不幸を笑っていると自分も痛い目に合うものだ”という教訓が含まれているのかな?

私が読んだ本の挿絵には、笑いすぎてお腹が裂けたそら豆が親切な仕立屋さんにお腹を縫われているシーンが描かれていて、そのすっかりしょげ返ったそら豆の表情がなんとも情けなく、それが可哀想でもあり、どこか滑稽でもあり、思わずクスリと笑ってしまいました。当時はおそらく4〜5歳。教訓などそっちのけです。

そら豆の黒い「縫い目」を見る度に、このお話と挿絵を思い出し、今も笑ってしまうのですが、時を経て、その笑いにも変化有り。そら豆の情けない姿に笑いを覚えた昔と違い、今は不謹慎ながら、そら豆の笑いがわかるようになってしまいました。藁と炭が『あっ!』と言って『ジュッ!』と音を立てて川に落ちていく様は気の毒なことこの上ないのですが、そりゃ燃えるでしょ、と、そら豆同様笑ってしまうのです。大人になっても教訓などそっちのけ。とりあえずはお腹が破けなくて幸いです。

 

私ごとですが、ようやくパソコンを入れ替えて環境が改善されました。とはいえ今度は新パソコンでの環境に慣れずに作業に四苦八苦。他に事情も多々あって、記事の更新に手間取り続けています。何かと時間がかかりますが、少しずつ体裁も整えつつ、旬の食材で楽しむ家庭パスタをご紹介していきたいと思っていますので、今後もどうぞよろしくお願いいたします。

 

最後まで読んでくださってありがとうございました。

 

次回はオイルソースのパスタをご紹介する予定です。